五月人形にカビやサビが!対処法と正しいお手入れのやり方
2023.05.15
こんにちは。端午の節句も終わり、そろそろ節句飾りのお片づけを…と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「早めに片づけないと婚期が遅れる!」といった迷信が存在する雛人形とは違い、五月人形にはしまう時期に関するジンクスはありません。5月の中旬から下旬頃、のんびりとお片づけを始めるご家庭も多いようです。
とはいえ適切なお手入れを怠ってしまうと、翌年になって思わぬトラブルに見舞われるかもしれません。
五月人形にカビが生えてる! ちゃんと片づけたのに……
兜の金属部分がサビてしまった! どうすればいい?
さあ飾るぞ!という日に、五月人形にカビやサビが付いていてはがっかりですよね。
今回はそんなイザというときの対処方法と、翌年慌てないための正しいお手入れ方法をご紹介したいと思います。
目次
五月人形にカビが生えてしまったら
・どの素材にカビが生えているかを確認
・素材に合わせてカビを落とす
∟ガラスやプラスチックの場合
∟布地の場合
∟木材の場合
・カビの原因は?
五月人形にサビができてしまったら
・メッキに注意!
∟サビを溶かして取る方法
∟研磨剤やサビ落としで取る方法
・サビの原因は?
専門の業者の力が必要なことも
正しいお手入れ方法
お手入れ簡単な五月人形といえば
おわりに
これを読めば、翌年の端午の節句も安心。ぜひ参考になさってください!
五月人形にカビが生えてしまったら
どの素材にカビが生えているかを確認
カビが生えてる!と気がついたら、カビが発生している素材を確認しましょう。
プラスチックやガラス製のケースなどはカビが深く根を張らないため、比較的簡単に取り除くことができます。その一方で布に発生したカビは頑固なことが多いうえ、カビ取り剤等を使用すると布地を傷める原因になります。むやみに薬剤を使用することは避け、どこにカビが発生しているのかをよく見てください。
素材に合わせてカビを落とす
カビは熱と乾燥に弱いため、まずはよく晴れた日に陰干しを行ってください。しっかりと乾燥させたら、素材に合わせて以下の方法でカビを取り除きましょう。
必ず手袋とマスクを着用してください。舞い上がったカビを吸入してしまうと、アレルギーや命にかかわる病気の原因となる可能性があります。
ガラスやプラスチックの場合
柔らかい布に、食器用洗剤を水で薄めたものや市販のカビ取り剤を含ませて拭き取ります。再発生を避けるため、拭き取り後はよく乾燥させてください。
布地の場合
毛の柔らかいブラシで軽く叩くようにしてカビを落とします。百円均一ショップで購入できるメイクブラシがおすすめです。
木材の場合
キッチンペーパーに次亜塩素酸水を含ませ、カビの生えた箇所に貼って20分ほど置きます。カビの黒ずみが緩和されていなければさらに15分ほど置きます。
※塗装された木材の場合、コーティングを剝がしてしまうことがありますのでよく確認してから行ってください。
カビのにおいが気になるときは
カビのイヤなにおいにはエタノールが有効です。カビを落とした後、消毒用エタノールを布に少量吹きかけて拭くとにおいが取れるほか、カビ発生の予防にもなります。エタノールの濃度は55~70%程度がおすすめです。
シミの原因になりますので、桐などのデリケートな素材には使用しないでください。
カビの原因は?
五月人形にカビが発生してしまういちばんの原因は湿気です。窓やお風呂場の近くなど、湿気の多い場所に置かないように気をつけてください。
反対に、極度に乾燥して直射日光の当たる場所は色落ちやひび割れの原因になってしまうので、こちらも避けるようにしてください。五月人形をしまう場所は風通しがよく湿気の少ないところがベストです。
五月人形にサビができてしまったら
メッキに注意!
兜や鎧に使われている金属には青サビが生じることがあります。むやみにサビを落とそうとするとメッキのコーティングが剥がれる可能性があるので注意が必要です。
目立つ場所に広範囲のサビができている場合、専門の業者へ問い合わせた方が良いでしょう。ここでは小さなサビや、目立たない場所にできてしまったサビの対処法としてご紹介します。
サビを溶かして取る方法
サビは酸性の液体で溶かすことができます。お酢やクエン酸などを綿棒に付け、軽く叩くようにして落とします。
酸性のものは、酸化した金属から酸素を引きはがす働きを促してくれるので、金属を削ることなくサビを落とす効果が期待できます。サビの度合いによってはなかなか溶けないため、根気が必要です。
研磨剤やサビ落としで取る方法
柔らかい布に研磨剤をつけ、サビ部分をこすります。金属を直接削るので比較的容易にサビを落とすことができますが、なるべくメッキを剥がさないよう、目の細かい研磨剤(コンパウンドなど)を使用してください。
サビの原因は?
五月人形に生じるサビは、主に人間の手垢が原因です。気をつけているつもりでも何気なく素手で触れてしまうこともありますので、五月人形に触れるときは必ず手袋を着用するようにしてください。
専門の業者の力が必要なことも
上記でご紹介した方法はあくまで軽いカビやサビに対処する応急処置です。根深いカビや広範囲のサビをご家庭で完全に取り除くのは難しいでしょう。
節句商品のクリーニングや修理を行っているところもあるので、無理せず専門の業者に頼むのも手です。ネットで検索したり、五月人形を購入したお店に問い合わせたりして探してみてください。
正しいお手入れ方法
イザというときの対処法を知っておいて損はありませんが、やっぱり毎年綺麗な状態で飾れるのがいちばんです。端午の節句が終わったらしっかりとお手入れして、翌年のお祝いに備えましょう。
五月人形のお手入れの基本は、なんといってもよく晴れた日に行うことです。雨の日や湿度の高い日にお手入れ・お片づけをしてしまうと、湿気が五月人形に付着しカビやサビの原因となります。
五月人形のお手入れ方法
①手袋を着用し、はたきで埃やよごれを取り除く。金具は乾いた布で拭く。
②細かなパーツを薄紙で包み保護する
③防虫剤は人形専用のものを使用する
④直射日光の当たらない、風通しの良い場所に保管する
10月頃のよく晴れた日に一度取り出して虫干しを行うと、五月人形をより長持ちさせることができます。
上記では簡単に説明しましたが、より詳しいお手入れ方法についてはぜひ下記の記事をご参照ください。兜飾りだけでなく、鯉のぼりのお手入れ方法についても紹介しています。
📌『鯉のぼり・五月人形のしまい方が知りたい!綺麗な状態を保つ秘訣とは』
お手入れ簡単な五月人形といえば
以前は大きな鎧や兜飾りが主流でしたが、近年ではコンパクトでお手入れも簡単なケース飾りの五月人形が人気です。
【五月人形 SENRITSU 選べる3種 ケース飾り】渉‐WATARU‐
ケース飾りなら、布でサッと拭くだけでお手入れが完了。飾りつけもお片づけもラクラクです。軽くて丈夫なアクリルケースがお飾りを埃やキズから守ってくれるので、美しい状態を長くお楽しみいただけます。五月人形選びの際は、「お手入れの手軽さ」「飾りつけやお片づけの容易さ」を視野に入れて検討してみてもいいかもしれません。
おわりに
今回は五月人形にカビやサビが発生してしまったときの対処法と、正しいお手入れ方法をご紹介しました。今年のお片付けやお手入れの際の参考になれば幸いです。
五月人形はお子様の成長を見守ってくれる存在です。いつまでもキレイな状態で、お子様の健やかな毎日に寄り添っていけますように。
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