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【七五三などの衣装選びにも!】縁起の良い着物の柄とは

2023.06.12

こんにちは。各地で梅雨入りが発表され、今年も低気圧と湿気との戦いが幕をあけましたね。ジメジメした空気に負けないよう、明るい気持ちで過ごしたいものです。

さて、突然ですが……

着物の柄をひとつ思い浮かべてみてください

と言われたら、皆様なら何を想像されるでしょうか?

着物の柄には、そのほぼ全てに縁起の良い意味が込められています。今皆さんが思い描いた柄も、きっと素敵な意味をもっているはずです。

そろそろ七五三の衣装選びを始める時期。今回はお祝いの日に着る女の子・男の子の着物の柄について書いていこうと思います。お子様の着物に迷われている方には参考になるかもしれません。ぜひ読んでみてください!

「柄」と「模様」の違いは?

本題に入る前に、「柄」と「模様」それぞれの意味について書いておく必要があります。

このふたつの語句は似た意味をもち、しばしば混同されて使われています。文化や前後の文脈によって異なる解釈がされることもあるので、単に語句だけで両者の違いを示すのは難しいといえるでしょう。

混乱を防ぐため、今回の記事ではそれぞれを以下の意味で用いることにします。

…布地や素材に施される絵画的な要素をもつデザイン・絵柄

例:牡丹に蝶柄

…布地や素材に施される連続した一定のパターン・文様

例:麻の葉模様

今回は上記でいう「柄」についての記事となります。「模様」に関しては別の記事で取り上げる予定ですので、その際にはぜひ読んでいただければと思います!

女の子の着物の柄

まずは女の子の着物に用いられる柄をいくつかご紹介します。色鮮やかで目を惹くものが多く、特別な日にふさわしい華やかさがあります。

七五三の場合、女の子は3歳と7歳で着物を着てお祝いをします。

定番ともいえるのがこの花柄。非常に多くの種類があり、ひとつの着物に複数の花柄が描かれているものもあります。今回は代表的な花柄をピックアップしてみました。

①桜

日本の国花でもあり、古くから多くの人々に愛されてきた桜。生命力溢れる春に咲き誇ることから「幸先の良い物事の始まり」を意味します。

②椿

椿は古来より霊力の宿る神聖な木とされ、神社やお寺などに植えられてきました。そのため、悪いものを祓う「厄除け」の意味をもっています。気取らない高貴な美しさを象徴する花です。

③梅

梅は初春の寒風のなかでも美しく咲くことから、生命力や子孫繁栄を象徴する吉祥の花として有名です。お正月や結婚式など、おめでたい行事や特別な日に用いられます。

手毬

手毬とは、日本に古くからある球状のおもちゃです。長い糸から作られていることや、その丸いかたちから「良縁を結ぶ」「家庭円満」の意味が込められています。また、手毬は女の子の遊び道具だったので「可愛らしさ」「女性らしさ」を象徴する柄でもあります。

ひらひらと空を舞う蝶は、高いところまで羽ばたく姿から立身出世の象徴とされています。また、芋虫から蛹を経て蝶へと変わる様子を「女性の健やかな成長」になぞらえ、健康に美しく育ちますように、という願いが込められています。

扇は、広げると末広がり(先の方にかけて徐々に広くなっていく形状)になることから、発展や繁栄を象徴する開運の縁起物とされています。日本では古くから、お祝い事などのおめでたい場面で扇を贈る文化があります。

御所車

御所車(ごしょぐるま)とは、平安時代の乗り物だった華やかな牛車のことです。着物のデザインに用いる際は、車を引く人や牛は描かれません。貴族の乗り物であったことから高貴さの象徴とされるほか、「富に恵まれますように」という願いが込められています。

3歳の七五三には「被布着」を!

被布着とは、祝い着の上に羽織る上着のことです。三歳で行う七五三では、帯を締めない代わりにこの被布を着せるのが一般的です。七五三だけでなく、お正月や初節句などのおめでたい日にも着ることができます。

ここで当店オリジナルブランド❝prefer fuku❞から、とっても可愛い被布着をご紹介します!

prefer fukuとは……
手元にあることで、飾ることで、あるいは身に着けることで、毎日をもっと幸せに過ごせる。そんな豊かな暮らしを願って、特別な日にはもちろん、普段使いもできるファッション・雑貨を展開するブランドです。

カジュアル被布着「いと」

(身丈約42cm 身幅約36cm)

金糸を織り込んだツイードの布地に、もこもこのボア素材がキュートな被布着。七五三のお着物にばっちり合う高級感と、普段の日もベストのように着られるカジュアルさを取り入れています。

スナップボタン付きなので、小さなお子様でも着脱かんたん。コーデの幅がぐっと広がります。気になった方はぜひ商品ページをご覧ください!

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男の子の着物の柄

男の子は5歳の七五三で羽織袴を着用してお祝いするのが一般的です。これは「袴着の儀」という、男の子が初めて袴を身につける平安時代の儀式に由来しているためです。

羽織の柄は、勇ましく縁起の良いものが主流になっています。今回はその中でも代表的なものをいくつかご紹介します。

鷹はその視力の良さと鋭い爪で獲物を確実に捕らえることができます。「先を見通し、幸運をしっかり掴んで離さない力」を司るとして、古くから縁起の良い生き物だとされてきました。着物の柄だけでなく、武家の家紋や節句飾りなどにも広く用いられています。

鷹の縁起の良さや、意外と知られていない豆知識についてはこちらでさらに詳しく取り上げています!

古代中国で「幸運」と「強烈な力」を象徴し、神聖な生き物とされてきた龍。天候や水を操る力や願い事を叶える力があるとして、非常に縁起の良い存在です。

また龍が天へ昇ろうとしている姿を描いた「昇り龍」のデザインは、出世や大願成就をあらわす吉兆のシンボルです。

龍はすべてのエネルギーの源ともいわれています。節目のお祝いや特別な日にはぴったりですね。龍についての起源や豆知識についてはこちらでも書いていますので、あわせて読んでいただけると幸いです。

戦において武士たちの頭を守ってきた兜は、「災いや邪気から男の子を守る」という意味があります。また、豪華な飾りのある兜は位の高い武士のみが身につけることができたことから、「権威」「富」の象徴でもあります。

兜柄の着物は男の子へのお守りであるとともに、立身出世への願いも込められているんですね。

軍配

軍配とは、「軍配団扇(ぐんばいうちわ)」の略です。これは中世から近世の戦で、軍の大将が軍勢を指揮するために身につけていた道具でした。その後、相撲の行司(ぎょうじ)が勝敗を判定する際に用いるようになります。

戦に置いて軍配を持つのは軍勢のトップだけです。ここから転じて、軍配はリーダーシップ行動力決断力の象徴とされています。

また軍配が相撲などの勝負事に用いられたことから、「ここぞという時に立ち向かって成功を収められますように」という願いも込められています。

陣羽織でもっとオシャレに!

陣羽織(じんばおり)とは袖のない羽織のことで、武士たちが防寒や雨よけのために鎧の上から着用していました。室町時代後期から江戸時代初期にかけて流行したようです。昔話で有名な桃太郎も、実は陣羽織を身につけています。

当時、武士たちは装飾を施した陣羽織を着ることで、その威厳や財力を示していました。

現代では男の子が武将のように強く立派に成長することを願って、初節句に着せるようになりました。袖がないので着脱しやすく、羽織るだけで初節句らしい雰囲気を演出できます。

七五三では羽織袴の代わりに陣羽織を羽織ってもかっこよくキメられますよ!

ただいまprefer fukuでは、手軽に着られるかっこいい陣羽織を販売中です。

カジュアル陣羽織「いおり」

(身丈約41cm 身幅約40.5cm)

着物はもちろん、洋服にも合わせやすいモダンスタイルの陣羽織。特別な日にも普段の日にも、お子様の笑顔に華を添えてくれます。

カラーバリエーションはホワイト・ベージュ・ブルーの3種類。スナップボタン付きで着脱も簡単です。初節句から七五三まで大活躍してくれるアイテムです!

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おわりに

今回は特別な日によく着られる着物の柄についてご紹介しました。縁起の良い着物の柄はまだまだたくさんあります。

衣装選びの際は、色やかたちのほか、柄に込められた意味について考えながら選ぶともっと面白いかもしれませんね。お子様にぴったりの着物が見つかりますように。

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