鯉のぼり・五月人形のしまい方が知りたい!綺麗な状態を保つ秘訣とは
期間限定の節句飾りだからこそ
鯉のぼり・五月人形は、春分の日~4月中旬ごろに飾るのが一般的です。こどもの日を豪華に彩ってくれた鯉のぼりや五月人形もシーズンが終わればまた来年までひとやすみ。最近ではインテリアとして飾れる室内鯉のぼりやモダンな鎧兜もあり通年で楽しむ方もいらっしゃるかもしれませんが、お片付けの際には正しく丁寧にしまうことを心掛けたいものです。本来、節句のお飾りは飾っている期間よりもしまっている期間の方がずっと長いのですから。来年のシーズンを迎えたときに壊れていたり、汚れやカビが付いていたりしてはせっかくのお飾りが台無しです。そこで、鯉のぼり・五月人形を長い間綺麗な状態を保ってお飾りいただくための秘訣をご紹介します。
しまうタイミングを間違えない
雛人形にはお雛様をしまい忘れたら婚期が遅れるという言い伝えがあったりもしますが、鯉のぼりや五月人形にはそのような言い伝えや決まりごとは特にありません。湿気が多くなる梅雨入りまでにしまうのがよいでしょう。また、縁起物ですので飾る際と同様、お日柄を重視される方は大安や友引の日にしまうのをおすすめします。とはいえ、雨や曇りなど天候の悪い日にしまうと湿気が付着し、シミやカビなどが繁殖して傷みの原因となってしまう可能性がありますのでしまうタイミングには気をつけましょう。鯉のぼりの場合は外に出しっぱなししておくと、色褪せなどで傷んできますので、なるべく早めにしまうのがいいかもしれませんね。五月人形に関しては冒頭でも触れたように、一年中飾れるおしゃれなデザインのものも増えてきていますので、飾ったままにしておいてもよいでしょう。その場合でも定期的なお手入れはしてあげてくださいね。
鯉のぼりのしまい方
鯉のぼりはそれぞれの器具によってしまい方が異なります。購入された際に付属している説明書等を確認しながら片付けをおこなってください。大型の器具の場合は危険ですので大人数人で作業するようにしましょう。また、しまう前にはきちんとお手入れをしてあげることが、来年も綺麗な状態で飾るためにとても大切になってきます。
ポール等の器具のお手入れ
屋外に飾る鯉のぼりは泥などの汚れがたくさん付いています。ポールなどの器具は、サビ等の原因になりますので、しっかり汚れを落とした後に乾いた布で拭いてあげてください。滑車や矢車などの稼働するパーツに関しては油をさしておくと、次に飾る際もスムーズに動きます。
鯉のぼりのお手入れ
鯉のぼり本体は、水をためた大きな容器に台所用液体洗剤(※漂白剤の入っていないもの)を入れてつけおき洗いし、目立つ汚れがある場合は汚れた部分を優しく揉み洗いしたうえで、風通しのよい場所に広げて干します。濡れた部分が重なった状態のまま放置すると鯉の白地部分などに色が移ってしまう場合がありますので、洗い終えたらすぐに干してあげるのがポイントです。その後充分に乾いたのを確認してから袋などにしまってあげてください。その際、防虫剤は変色や破損の原因になりかねないので使用は避けた方がよいでしょう。
洗濯する際の注意点
鯉のぼりは布でできているし、洗濯機に入れて洗っても問題ないのでは?と思われるかもしれませんが、繊細なつくりの鯉は洗濯機やドライクリーニングで洗うと破損してしまう可能性があります。したがって必ず手洗いでおこなってください。また、手洗いの際にも注意が必要で、金箔などの加工が施されている部分はこすらないようにしてください。剥がれや傷みの原因になります。
五月人形のしまい方
鎧や兜の五月人形をしまう際には、特に繊細な金属部分には直接手で触れないよう、手袋をしてから作業を始めてください。直接手で触ってしまうと手についた油や汗などが付着し、サビが発生することがあります。また、鯉のぼり同様しまう前にはお手入れが欠かせません。
しまう前のお手入れ
まずは、はたきや柔らかい布などで鎧や兜に付着した汚れやホコリを丁寧に落としていきます。その後、鍬形や吹返、眉庇といった各パーツを柔らかい薄紙などで包みます。本体部分も箱の中で動いて傷が付いたりしないように布などで包んでください。ここまでできればあとは、取り出した時と同じようにそれぞれを箱の決まった場所へしまいましょう。その際、箱にできた空間に詰め紙をしておくと、少しの振動があっても箱の中で動かなくなるので安心です。ケース飾りタイプの五月人形の場合は、ケースを拭いてから元の箱に入れるだけですので簡単ですね。
しまう際の注意点
五月人形をしまう際に防虫剤を使用する場合は、人形用のものをご用意ください。防虫剤にはナフタリン、パラジクロロベンゼン、しょうのうなどがありますが、中には金属を腐食させてしまう恐れがあるものもあります。また、ご使用時にはパッケージ等に記載されている説明書きの用法用量を必ず守って使用してくださいね。人形用の防虫剤はスーパーやドラッグストア、ネット通販等で購入できますよ。
箱にしまった五月人形を保管する際には、直射日光が当たらない・湿気の少ない・風通しのよい場所が最適です。直射日光は色褪せや変色の原因になりますし、湿気があるとカビや金属部分にはサビなどが発生してしまいかねません。したがって、クローゼットや押入れの一段上で保管するのがよいでしょう。その際、特に湿気の多い梅雨時期などはクローゼットや押入れの扉を開けっ放しにして風通しをよくすることがポイントです。
毎年訪れる端午の節句。年に一度のお節句を綺麗な鯉のぼり・五月人形とともに楽しくお過ごしいただけますように。しまう前にはぜひひと手間をかけてあげてくださいね。
雛人形をしまう際のポイントについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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