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ひな人形を比較する時の第一印象は雛人形のお顔。雛人形は顔が命?

お雛様の第一印象はお顔で決まる?

なぜお人形は顔が命なのか?

お雛人形を決める上で重要な事の一つに第一印象があります。 出会いのような感覚で、第一印象で好みかそうでないかは重要な基準になりますよね。 「お人形は顔が命~」と有名なお人形屋さんがコマーシャルなどで使用していた文言があるように、お雛様にとってとても大切な箇所であると思います。 お顔は頭(かしら)とも呼ばれており多くの工程によりつくられています、まずは製作過程や種類なども見ていきましょう。

雛人形の製作は分業制

お雛人形の製作についてですが、一人の職人さんが作り上げるのではなく、何名もの職人さんが各種パーツを作りあげ、最終的にお人形の有名作家さんが仕上げる。 そんな工程から出来上がっているんです。 お顔もそのひとつでお顔を作る「頭師(かしらし)」さんが基本の型となる原型などを作成し眉や唇、髪の生え際などを丁寧に描き仕上げ、目を入れるなどしていきます。 そして最終的に結髪師さんが髪を結って整えていくのです。

髪の毛

結髪師さんが髪の毛を整えるのですが、髪の生え際部分は頭師さんが筆で一筆づつ描いていきます。生え際だけでも100回以上の筆を入れる事もあるようで、気の遠くなるような作業になります。 ひな人形を作るメーカーや工房が違っても、同じ頭師が作った頭(かしら)を使用している事もございますが、繊細に描かれた生え際などは仕上げをする職人によって変わってきます。 同じお顔に見える場合でも注目してみてください。

目にはガラスを埋め込んで切り出しした「入れ目」と筆によって描かれる「描き目」があります。 目を彫る事を目きりと言い、彫刻刀などで丁寧に繊細に行われていきます。細かい作業なので高い技術を要します。 技術の発展した現代では、頭(かしら)をかなり小さく作る事が可能になりました。 一昔前では考えられなかったコンパクトなお雛様が人気なのも、職人の日進月歩によるものです。

お顔によって差はありますが、口元が結んでいたり、少し開いていて中に歯が彫ってあるリアルな構造の物からお、お歯黒になっているもの、可愛らしくほほえんでいるお顔など様々な造型が見られます。

顔(頭)にも種類がある

桐塑頭(とうそがしら)や練頭(ねりがしら)

お雛人形にとって大切なお顔にも種類があるんです。 現在ではほとんど作られなくなってしまった技法ですが桐塑頭(とうそがしら)、練頭(ねりがしら)と呼ばれる技法があります。 桐の粉を固め、貝殻などを潰してできた胡粉(ごふん)で仕上げる伝統的な製法です。 自然素材を用いる事やひび割れが起こるなど安定性を欠く事が原因で現在では希少な技法となってしまったようです。 一部高額な雛人形には使用されているようですが、一般的に出回る事は無くなっているようです。

本頭(ほんがしら)と石膏頭(せっこうかしら)

こちらは現在主流の製造技法で、型抜きの製法で石膏を使用します。 型を使用し頭の原型を成形し、胡粉で仕上げるタイプの頭になります。 現在では一番多く製作されている技法となりますが、大量生産的なイメージではなく、型を成形した後伝統的な職人さんの手作業により仕上がって行くのでご安心下さい。 先ほど記述したように安定性の問題で現在の技法になったと考えられます。 当店をはじめ、多くのお雛様がこちらの技法で作られています。

顔の決め手は他にもある

ヘアスタイルで選ぶ

結髪師が結う髪型には一般的なお雛様と言えばこの髪型!……と、言われている大垂髪(おおすべらかし)は天皇様など結婚の儀式などで十二単とともにお披露目される事があります。 そして百人一首などで見られる平安時代を象徴する垂らし毛、割り毛などのヘア―スタイルがあります。 髪型によって印象は異なりますが、どちらの髪型を選ぶかは迷いますよね。

現代風顔VS平安風顔

現代のお顔に近い、目がぱっちりとした今風なお顔や髪の毛の色が茶色になっているなど現代風にアレンジされているお顔と切れ長な目元が美しい平安時代風なお顔や少し微笑んでいるようなお顔、キリっとしたお顔など表情豊なお顔をありますのでこちらも注目ですね。

有名頭師

お節句の業界では有名な頭師さんがいらっしゃいます。 といっても一般的にはほとんど知られていません、そんな業界内で有名な頭師さんにスポット当ててみるのもいいかもしれませんね。 当店で取り扱っているプレミアム雛人形 松寿などでは、有名な頭師として藤澤瑞馨(ふじさわすいけい)さん、市川伯英(いちかわはくえい)さんが居ます。 人形の命とも言えるお顔にこだわりがあるかたは、是非ともご検討ください。

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