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雛人形の並べ方の基本を知ろう!男雛女雛は左右どちらが正解?

雛人形の並べ方に決まりはあるの?

ケース飾りのようにもともと配置が固定されているものは別として、それ以外のお雛様はご自身で飾っていただくようになりますよね。雛人形にはお殿様とお姫様のふたりのみの親王平飾りや、三段5人飾り、七段15人飾りなどさまざまな飾り方のお雛様が販売されています。お雛様を飾り付けする際、並べ方にルールや御法度があるのでは?と感じる方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

雛人形の並べ方についてまず結論から申しますと、こうしなければならないという厳格な決まりはありません。それなら思いのまま自由に飾り付けていいの?となるかもしれません。実は雛人形は天皇皇后の結婚式を模した飾りといわれていて、お人形や道具の位置は大まかには決まっているのです。したがって、基本的には結婚の儀に合わせた配置で飾り付けるのがよいでしょう。

お姫様は右に飾る?左に飾る?

では基本の配置はどうなのかということですが、皆さまがよく悩まれるのは男雛女雛、つまりお殿様とお姫様の並びですね。なぜなら向かって左にお姫様が飾られている場合と、右側に飾られている場合とがあるからです。なぜでしょうか。ここで少し結婚式の様子を思い浮かべてみましょう。結婚式の披露宴では通常新郎が向かって左に、新婦が向かって右側に座りますよね。ということはお姫様は向かって右側に飾るのが正解じゃないの?と思われると思います。実はどちらも正解なのです。この謎の答えは関東雛と京雛による並べ方の違いにあります。

関東雛と京雛

関東雛は向かって左にお殿様、右側にお姫様を飾ります。京雛は対象的に、向かって左にお姫様、右側にお殿様を飾ります。関東雛は全国的に広まっていて、京都やその他近畿地方の一部を除けばほとんどが関東雛の飾り方になっています。関東雛の飾り方は比較的新しい現代の飾り方で、結婚式の新郎新婦の並びと同じです。一方の京雛は古式の飾り方で、左上位・左上座の考え方が表れているのです。また、左側を陽、右側を陰とする陰陽道も深く関係しているといわれています。伝統や格式を重んじる京都などでは日本古来のしきたりを守っているともいえるかもしれません。

古式の雛人形と現代の雛人形

後にご紹介するお殿様・お姫様以外の並べ方に関連してきますので、日本のしきたりについてもう少し掘り下げます。西洋文化が入ってくるまでの日本は左(東)が上位という文化がありました。大正時代頃までは左側が上座で右側が下座だったのです。例えば「右に出る者はいない」という表現がありますが、これは左側(偉い立場の人から見て右側)に立つ人が非常に優れた人で、その人よりも(偉い立場の人から見て)右に出る者=立場が上になる者はいないというところから来ています。また、日本の国技・大相撲でも東方(左側)が上位ですね。

なぜ古来より左上位だった日本が、現代では逆の配置になっているのでしょうか。それには海外との交流が関係しています。世界の国々とお付き合いをするにあたり、大正天皇が公式の席で洋服を身に付け、皇后陛下の右側に立たれました。西洋などでは右側が上位とされているのです。その後昭和天皇の即位の際に、天皇が向かって左、皇后が向かって右にお立ちになったことで、現代の日本の文化やマナーに繋がっていったのです。雛人形のお殿様とお姫様の配置もこのことが影響していることが見て取れます。

お殿様・お姫様以外の並べ方

しかしながら、お殿様・お姫様以外のお人形の並びに関しては昔ながらの左上位が継続しているのです。慣れないうちは少しややこしいかもしれませんが、 置き方ひとつとっても歴史や文化が反映されていたりしますので、ぜひ意味を考えながら飾ってみてください。※メーカーによって並べ方が多少異なる場合があります。飾り付けをする際には付属の説明書等をご確認ください。

三人官女

選ばれし優秀な女性のみが就ける役職ともいわれる、お姫様に仕える三人官女。向かって左から、提子(ひさげ)を持つ官女、三方または島台を持つ官女、長柄銚子(ながえちょうし)を持つ官女を並べます。長柄銚子が本酌なので上位です。

五人囃子

楽しい宴で美しい音色を奏でる五人組の少年楽師。向かって左から、太鼓、大鼓(おおつづみ)、小鼓(こつづみ)、笛、謡(うたい)の並びです。楽器の大きいものから順に並べると覚えておくとよいかもしれません。

随身(ずいじん)

お殿様とお雛様のお守り役、SP的存在の随身。向かって左に右大臣、右側に左大臣を並べます。右大臣が若者で、左大臣が上位の年配者です。一般的に緋袍(あけごろも=緋色の衣装)を着用しているのが右大臣、黒袍(くろほう=黒い衣装)を着用しているのが左大臣です。緋袍は五位、黒袍は四位以上、昔は衣装の色で身分を分けていました。

仕丁

宮中の雑務をこなす男性たち。怒り上戸、泣き上戸、笑い上戸と表情豊かな三人は、人生の奥深さを表しているようでもあります。こちらの仕丁、京風と関東風で手に持つものが異なります。京風の場合は、ちりとりを持った仕丁を真ん中に、向かって左に熊手、右側に箒(ほうき)を持った仕丁を並べます。関東風の場合は、貴人の履物を置く沓台(くつだい)を持った仕丁が真ん中。向かって左に被り笠を竿にのせた台笠(だいがさ)、右側に差し傘の立傘(たてがさ)を持った仕丁を並べます。

桜橘

桜橘は、京都御所の紫宸殿(ししんでん)にある右近の橘・左近の桜に由来します。よって、向かって左に橘を、右側に桜を飾ります。この橘と桜には、古くから魔除け・邪気払いの意味があり、橘には不老長寿を願う役割もある縁起のよいお花です。

雛人形は昔から女の子の健やかな成長をお祈りするためのものであったと同時に、女の子の遊び道具でもありました。 お人形を手にとって日本古来の文化に触れるのも、雛人形の歴史や意味を感じるのもきっと愉しい時間となるはずです。この機会に雛人形についていろいろと調べてみてはいかがでしょうか。

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